- さんとく
- さんとく【三徳】(1)人として守るべき三つの徳目。 「中庸」では智・仁・勇, 「書経(洪範)」では正直・剛克・柔克, 「荘子(盗跖)」では上徳・中徳・下徳とする。(2)〔仏〕(ア)大涅槃(ダイネハン)がそなえる三つの徳。 法身・般若・解脱。 (イ)仏果にそなわる三つの徳。 智徳・断徳・恩徳。 (ウ)サーンキヤ学派で, すべてのものにそなわる性質を三つに分類したもの。 薩埵(サツタ)・剌闍(ラジヤ)・答摩(トウマ)。(3)禅宗でいう食物の三徳。 すなわち, あっさりとしている軽軟, 清潔である浄潔, 規則通りにできている如法作。 これに甘・辛・鹹・苦・酸・淡の六味を加え, 三徳六味という。(4)釣りの接続具の一。 道糸・鉤素(ハリス)・おもりを接続する。(5)一つで三種の用途をもつ便利な物。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.